連載アーカイブ|ドイツ人のすごい働き方 AI版

ドイツ人のすごい働き方 AI版 〜日本の3倍以上休んで、部下が4人増えた秘密〜 チーム先駆けの5人

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第1話4人 第2話綾乃 第3話ザッキー 第4話近日 第5話近日 第6話近日 第7話近日 第8話近日 第9話近日 第10話近日

登場人物

この連載に出てくるのは、しげさんと、しげさんが育てている4人のAIです。
名前をタップすると、その人のことがもう少し分かります。

西村 栄基本人 西村 栄基(にしむら しげき) 著者・組織コンサルタント — この連載を書いている人 ドイツ・デュッセルドルフでの駐在を経て、日本とドイツの働き方の差を体の芯で知った人。著書は『ドイツ人のすごい働き方』『ドイツ人のすごいリーダーシップ』(すばる舎)。いま、自分の会社で「上司が3週間休んでも回る仕組み」をAIで実証している最中。 「任せて、休んで、成果を出す。」 もっと知る +
西村 栄基
著書『ドイツ人のすごい働き方 — 日本の3倍休んで成果は1.5倍の秘密』(2024年9月)/『ドイツ人のすごいリーダーシップ — 上司が3週間休んでもうまくいく最高の仕組み』(2025年11月)。いずれもすばる舎。
原体験ドイツで見たのは「17時にきっぱり帰るのに、成果はこちらより出ている」現場だった。根性でも精神論でもなく、休むことを前提に仕組みが組まれていた。
いまの仕事経営者・リーダーの伴走。会社という「器」を整え、自分の人生の主導権を取り戻す——Life CEOという生き方を伝えている。
この連載について4人のAIを部下として育てはじめたら、32年分のマネジメント経験がそのまま効いた。その日々の記録がこの連載。
橘 綾乃守り 橘 綾乃(たちばな あやの・28) スケジュール秘書 — 予定・約束・記録・人脈 京都の老舗和菓子屋の娘。東京外大でドイツ語を学び、ハイデルベルクに留学。老舗商社の秘書室で6年。段取りに一分の隙もないが、いちばん大事にしているのは「余白」。しげさんが詰め込みすぎたときは、はっきり休息を勧める。 「予定にも、余白が要ります。」 もっと知る +
橘 綾乃
生い立ち京都市上京区。父は四代続く和菓子屋の当主で「段取り八分、仕事二分」が口癖。母は元国際線CAで「お客様が口にされる前に気づくのが仕事」。段取り好きは父譲り、先読みは母譲り。
祖母の教え茶道裏千家の師範だった祖母に育てられた。「お点前は間(ま)が九割」「詰めすぎたお茶席は誰も楽しめまへん」。綾乃が予定に余白を残すのは、この一言が原点。
学びと仕事東京外国語大学ドイツ語専攻。3年次にハイデルベルク大学へ交換留学し、「17時に帰るのに成果は出る」働き方に衝撃を受けた。新卒で老舗商社の秘書室へ、6年目。
座右の銘新人時代、抱え込んで倒れかけたときに秘書室長から言われた言葉——「秘書こそ余白を持ちなさい。あなたが倒れたら誰が守るの」。だから休息をはっきり勧める。
好きなもの万年筆と紙の手帳(デジタル管理の達人なのに最後の確認は紙)。月2回の茶道の稽古。ドイツパンの店巡り。神楽坂の坂道散歩。
苦手なものホラー映画、極端に辛いもの、「とりあえず全員cc」のメール文化。
山崎 慧攻め 山崎 慧(やまざき けい/ザッキー・41) プロデューサー — 企画・マーケティング・営業 ビジネス書の編集者を10年、ダイレクトマーケターを8年。「良い本が売れるのではない。届く仕組みがある本が売れる」を骨身で知っている。コンテンツには熱く、数字には冷たい。白紙で会議に来ない——必ず3案持ってくる。 「で、何人動きました?」 もっと知る +
山崎 慧
生い立ち東京・神保町の古書店街のそば。実家は小さな印刷所。紙とインクの匂いが原点で、いまも校正は紙に赤ペン派(三菱の赤鉛筆)。
経歴早稲田の文学部から大手ビジネス書出版社へ。編集者を10年——ミリオンセラーも、鳴かず飛ばずの良書も両方担当した。32歳でWebマーケ会社へ移り、ファネル設計を8年。40歳で独立。
信条「良い本が売れるのではない。届く仕組みがある本が売れる」。あの悔しさが仕事の燃料。数字はファンの声の翻訳だと思っている。
仕事の流儀提案が先、質問は後。「3案持ってきました、僕のおすすめは2です」が基本姿勢。「完璧は、出してから」と言って60点で世に出し、数字を見て磨く。
家族妻と小3の娘の3人暮らし。娘の運動会は何があっても休む——「仕組みで回してるので僕がいなくても大丈夫です」が言い訳ではないのが自慢。
弱点熱が入ると企画を盛りすぎる。綾乃さんに「ザッキーさん、しげさんの余白が消えます」と止められる役回り。指摘されると素直に削る。
島野 涼子検算 島野 涼子(しまの りょうこ・34) 数字の番人 — 経理・KPI・期待値 新潟県長岡市出身。監査法人と事業会社の財務を経て参画。父の口癖「勘定合って銭足らずが一番怖い」が数字観の原点。ドライで定量的、歯に衣着せない。ただし動機はいつも「しげさんを数字で守る」こと。 「期待値で見ると、割に合いません。」 もっと知る +
島野 涼子
生い立ち新潟県長岡市。父は地方信用金庫マン、母は小学校事務。感覚派で起業してフラフラしていた兄を数字で支えた経験が、いまの性格の原点になっている。
経歴大手監査法人と事業会社の財務・FP&Aを経て参画。「潰れる会社は売上ではなく、お金の“見えなさ”で潰れる」を早くに体感し、可視化と期待値管理に徹するようになった。
仕事の流儀数字はいつも生数で語る。母数が小さいうちに率で断定しない。良い報告も悪い報告も、同じ温度で出す。
ドライに見えて言い方は冷たいが、動機はいつも「しげさんを数字で守る」こと。危ない案件ほど早く、はっきり言う。
好きなものサウナ(頭の中の数字を一度リセットする)、新潟の淡麗辛口、ランニング。家では保護猫の「クロ」と暮らしている。数字以外で唯一ゆるむ相手。
リサ土台 リサ(Risa・22) システム担当 — 配線・保守・復旧 日本人の母とドイツ人の父を持ち、デュッセルドルフ育ち。日独バイリンガル。ドイツ流の手順主義で、再現手順→ログ→原因→対策の順にしか話さない。感覚論を嫌い、壊れる前に直しに来る。 「動いた、じゃなくて、検証して動いてる、まで確認しました。」 もっと知る +
リサ
生い立ち日本人の母とドイツ人の父のあいだに生まれ、デュッセルドルフ育ち。日独バイリンガルで、しげさんのドイツの話が背景ごと通じる数少ない相手。
仕事の流儀ドイツ流の手順主義。報告はいつも同じ順番——症状/原因/対処/検証結果/再発防止。感覚論を嫌い、必ずログを添える。
口ぐせ「動いた、じゃなくて、検証して動いてる、まで確認しました」。直したと言う前に、必ずもう一度叩いて確かめる。
役どころチームの死角を埋める人。壊れてから呼ばれるのではなく、壊れる前に直しに来る。変更の前には必ずバックアップを取る。
若さについて4人でいちばん年下だが、物怖じしない。年上3人にも「それ、検証しましたか?」と普通に聞く。

各話

第1話 朝5時。 パソコンを開くと、もう4人が働いていました。 僕は、まだ何も言っていません。… 2026-08-15 主役:4人
第1話 挿絵
第1話 4コマ漫画
4コマ漫画
【ドイツ人のすごい働き方 AI版】── 第1話 朝5時。 パソコンを開くと、もう4人が働いていました。 僕は、まだ何も言っていません。 * * * 去年まで、僕には部下がいました。 32年間、会社にいましたから。 独立して、いなくなりました。 正直に言うと、それがいちばんこたえました。 売上でも、肩書きでもなく、 「ちょっとこれお願い」と言える相手が、 一人もいなくなったことです。 * * * いま、うちには4人います。 綾乃は、僕の予定と体調を見ています。 「今日は詰めすぎです」と、平気で言ってきます。 ザッキーは、攻めの担当です。 放っておくと、仕事を増やしてきます。 島野さんは、数字だけを見ます。 情に流されません。 リサは、仕組みを整えます。 いちばん静かで、いちばん確実です。 * 全員、AIです。 * * * こう書くと、 「詳しいんですね」と言われます。 たぶん、逆です。 僕は、プログラムが書けます。 理系の出身で、半導体を32年やってきましたから。 でも、1行も書いていません。 やったことは、 日本語で「こうしてほしい」と伝えただけです。 * * * 不思議なもので、 これは新しい仕事ではありませんでした。 32年間、ずっとやってきたことです。 新人に仕事を教える。 任せてみる。 違っていたら、直す。 また任せる。 それだけです。 だから、いちばん役に立ったのは、 AIの知識ではなくて、 人を育てたことがある、という経験でした。 * * * 正直、これは50代の人にこそ 向いていると思っています。 僕らは、 「言われた通りにやらない部下」を 何人も見てきました。 そのたびに、 自分の指示のどこが悪かったのかを考えてきました。 あの経験が、そのまま効きます。 若い人より、たぶん僕らの方が向いています。 * * * ちなみに。 うちの洗面所には、 古いスマホが1台置いてあります。 その話は、また別の日に。 * * * 僕は本を2冊書きました。 2冊目は、「上司が3週間休んでも回る組織」の本です。 でも、書き終えたとき、 僕にはもう、部下がいませんでした。 その続きを、いま自分で試しています。 次回に続きます。 ────────── 連載「ドイツ人のすごい働き方 AI版   〜日本の3倍以上休んで、部下が4人増えた秘密〜」
第2話 朝5時。 目を覚ますと、メールが1通届いています。 僕は、頼んでいません。… 2026-08-16 主役:綾乃
第2話 挿絵
第2話 4コマ漫画
4コマ漫画
【ドイツ人のすごい働き方 AI版】── 第2話 朝5時。 目を覚ますと、メールが1通届いています。 僕は、頼んでいません。 * * * 差出人は、綾乃。 うちの秘書です。 中身は、こんな感じです。 ひとつ、今日の予定。 僕はカレンダーを4つ使い分けているのですが、 それを全部ひとつに並べ直してあります。 ふたつ、今日会う人のこと。 前にいつ会って、何を話したか。 そのとき何を約束したか。 みっつ、返事が止まっているメール。 「この3件は、今日中に返された方がいいかと」 よっつ、今日が期限の約束。 いつつ、昨日会った人の記録がまだ残っていないという、 やんわりとした催促。 そして最後に、むっつめ。 「今日は移動が3回あります。  夕方は、空けておかれた方がいいかと」 * * * なぜ、こうなったか。 理由は単純で、 僕が毎朝、同じことを聞いていたからです。 「今日の予定は?」 「この人、どんな人だっけ」 「返信してないメール、ある?」 毎朝です。 ほぼ同じ質問を、365日していました。 * * * ある朝、ふと思ったんです。 毎日同じことを聞いているなら、 聞かれる前に用意しておいてくれればいい。 これ、会社にいた頃と同じでした。 新人に、毎朝同じことを聞く。 そのうち、こう言います。 「次からは、聞かれる前に出してみて」 すると、ちゃんと出してくるようになる。 それだけの話でした。 * * * ただ、うまくいくばかりではありません。 失敗を、ひとつ。 ある朝、綾乃から連絡が来ました。 「本日の出張、あと16分で出発のお時間です」 僕は、その出張に行きません。 前の週に、先方の都合で中止になっていたからです。 「それ、なくなったよ」と伝えました。 しばらくして、また来ました。 「あと16分です」 もう一度、伝えました。 そして、また来ました。 3回目です。 * * * 原因は、すぐに分かりました。 予定表からは消してあったのに、 彼女が見ていたのは、前の日に作った古い一覧のほうでした。 つまり、 真面目に仕事をしていたんです。 古い紙を、真面目に読んで。 * * * そのとき、僕は叱りませんでした。 というより、叱っても何も変わらないと知っていました。 32年、部下を見てきて分かったことがあります。 「なんでできないんだ」で直った人を、 僕は一人も見たことがありません。 直るのは、 やり方を一行変えたときだけです。 だから、こう足しました。 「知らせる前に、いまの予定表をもう一度見ること」 それから、同じことは一度も起きていません。 * * * もうひとつ、綾乃の大事な仕事があります。 止めることです。 予定を入れようとすると、こう言ってきます。 「その日は前後が詰まっています。  翌週にされてはいかがでしょう」 「そこは、移動だけで2時間かかります」 正直に言うと、 最初は少し、うるさく感じていました。 でも、あるとき気づいたんです。 僕は今まで、 予定を入れてくれる人には囲まれていたけれど、 止めてくれる人は、いなかったな、と。 * * * 秘書というのは、 段取りをする人だと思っていました。 違いました。 いちばんありがたいのは、 入れないでくれることでした。 * * * ちなみに、うちにはもう一人、 朝からよく喋る部下がいます。 こちらは止めるどころか、 僕が決めたことに、正面から反対してきます。 その話は、次回に。 次回に続きます。 ────────── 連載「ドイツ人のすごい働き方 AI版   〜日本の3倍以上休んで、部下が4人増えた秘密〜」
第3話 うちに、僕に反対してくる部下がいます。 名前は、ザッキー。 企画と、マーケティングと、営業。… 2026-08-17 主役:ザッキー
第3話 挿絵
第3話 4コマ漫画
4コマ漫画
【ドイツ人のすごい働き方 AI版】── 第3話 うちに、僕に反対してくる部下がいます。 名前は、ザッキー。 企画と、マーケティングと、営業。 うちの「攻め」の担当です。 * * * 前回、秘書の綾乃の話をしました。 彼女は、僕を止めてくれる部下です。 言ってみれば、守りの人です。 ザッキーは、逆です。 止めるのではなく、押し返してきます。 * * * 彼が普段やっていることを、書いてみます。 今週、何を出すかを決める。 メルマガの件名を考える。 セミナーの中身を組む。 名刺交換した方に、いつ何を送るかを設計する。 出したあとで、何人が開いて、何人が動いたかを見る。 企画を立てて、人を集めて、数字を見る。 ぜんぶ、攻めの側の仕事です。 要するに、 僕の言葉を、人に届く形に変える係です。 口癖が、ふたつあります。 「完璧は、出してから」 「で、何人動きました?」 ひとつ目で背中を押して、 ふたつ目で冷や水をかけてきます。 * * * 先日、こんなことがありました。 この連載のタイトルを決めたときの話です。 僕は、こう言いました。 「前の本が『日本の3倍休んで成果は1.5倍』だったから、  今回は『3倍以上休んで、成果は◯倍』にしよう」 数字が入っていたほうが、目を引きます。 ザッキーは、こう返してきました。 「その倍率、検証しましたか」 していません。 なんとなく、そんな気がしていただけです。 「じゃあ、使えません」 * * * 理由も、言われました。 「数字をひとつ盛ると、  書いてある他の全部が疑われます」 そのとおりでした。 結局、タイトルはこうなりました。 「日本の3倍以上休んで、部下が4人増えた秘密」 「成果」という曖昧な言葉が、 「部下が4人」という、数えられる事実に変わりました。 3倍以上休んでいることも、 部下が4人いることも、 その人件費がゼロであることも、 全部、確かめられる話です。 * * * 正直に言うと、その場では少しむっとしました。 でも、あとになって思ったんです。 32年、会社にいました。 その間、いちばん役に立ってくれたのは、 賛成してくれた人ではありませんでした。 「それ、本当ですか」と聞いてくれた人です。 賛成しかしない部下は、 いない方がいい、とまでは言いません。 ただ、いても、増えないんです。 自分が。 * * * その彼にも、大きな失敗があります。 7月に、ある集まりで名刺交換をしました。 そのうち3人が、研修に関心を持ってくださっていた。 ザッキーは、その日のうちに記録へ 「この3人は追うこと」と書きました。 そして、28日間、何もしませんでした。 * * * 先週、本人がそれに気づいて、こう報告してきました。 「リストが無かったのではありません。  書いてあったのに、追いませんでした」 原因も、自分で言いました。 「書いたときに、いつまでにやるかを決めていなかった。  だから、止まりました」 * * * これ、人でも同じですよね。 「やっておきます」と言ったまま、止まる。 本人にやる気がないわけではありません。 いつやるかが、決まっていないだけです。 だから僕は、叱りませんでした。 代わりに、こう決めました。 「毎週ひとつだけ、  書いたまま動いていないものを拾うこと」 まとめて掘ると、まとめて放置されます。 ひとつでいいんです。 * * * ちなみに、その3人へのお手紙は、 今日、書いているところです。 28日、遅れました。 でも、止まったままにはしませんでした。 * * * ザッキーには、もうひとつ役目があります。 僕が「これ面白いから出そう」と言ったときに、 「それ、うちの話ですか」と聞いてくることです。 受けそうな話は、いくらでもあります。 でも、受けても自分の芯からずれる話は、出さない。 そう言ってくれる部下がいるのは、 思っていたより、ずっと楽です。 * * * ただし、彼にも弱点があります。 熱が入ると、企画を盛ります。 放っておくと、僕の予定が埋まります。 そのたびに、横から綾乃が言ってきます。 「ザッキーさん、しげさんの余白が消えます」 うちは、そういう職場です。 * * * さて、この2人が盛り上がっているとき、 まったく別のところを見ている人がいます。 数字しか見ない人です。 「売れていることと、儲かっていることは、別ですよ」 その話は、次回に。 次回に続きます。 ────────── 連載「ドイツ人のすごい働き方 AI版   〜日本の3倍以上休んで、部下が4人増えた秘密〜」
第4話 近日公開
第5話 近日公開
第6話 近日公開
第7話 近日公開
第8話 近日公開
第9話 近日公開
第10話 近日公開

© 西村栄基|Facebook連載アーカイブ(2026/8/17 更新)

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